Claude Coworkだけで完結させない。AIとGASの役割分担から始めた業務自動化・内製化支援

生成AI戦略・業務改革・AI人材育成/中小企業の支援事例

目次

AIツールを導入する前に、AIが働ける「業務の仕組み」をつくる

「Claude Coworkを使えば、日常の業務をまとめて自動化できるのではないか」

そんな期待から始まった今回のAI活用プロジェクト。

ご相談いただいた企業では、限られた人員で日常業務と新しい取り組みを並行して進めており、業務効率化によって時間を生み出すことが課題となっていました。

しかし、実際の業務を整理してみると、AIが内容を考える仕事、決まった手順を繰り返す仕事、人が判断しなければならない仕事が混在していました。

そこで、いざなうが提案したのは、Claude Coworkだけで完結する自動化ではなく、Claude Cowork、Google Apps Script(GAS)、Google Workspace、人の判断を組み合わせる総合的な業務設計です。

「Claude Coworkで全部できると思っていた」から生まれた気づき

以下の対話は、実際の面談・定例会で交わされた論点を読みやすく再構成したものです。逐語引用ではありません。

企業側:「Claude Coworkで全部完結すると思っていました。GASなども必要になるんですね」

いざなう:「AIエージェントは資料の理解や文章作成、複数の工程を進めることに強みがあります。一方、決まった条件で繰り返す処理は、GASのような仕組みの方が適している場合があります。得意な役割を分けることで、日常的に使いやすい仕組みになります」

企業側:「それなら社員が使う画面も必要ですよね」

いざなう:「新しく複雑な管理システムを作るのではなく、使い慣れたGoogleスプレッドシートを操作画面にする方法があります。いわばAI業務のリモコンです」

このような対話を重ねながら、特定のツールの機能を使い切ることよりも、現場で継続して使えることを優先した設計へと方向性を定めました。

支援内容① 業務を棚卸しし、AI活用の優先順位を決める

まず、業務の種類や頻度、判断の難しさ、改善の優先度を整理しました。

自動化する業務は「入力・処理・出力・確認」に分解し、最初から完全自動化を目指すのではなく、小さく試して改善する進め方を採用。

既存の業務手順を大きく変えず、現場の担当者に過度な負担をかけないことも重要な設計方針としました。

支援内容② Claude CoworkとGASの適材適所を設計

Claude Coworkには、資料の読み取り、情報の整理、文章作成、指示に基づく作業を担当させます。

一方、定期的な確認、一定条件でのデータ処理、通知などにはGASを活用。

さらに、情報の公開可否や重要事項の確認など、最終的な責任を伴う判断は人が行う設計としました。

AIに何ができるかだけでなく、AIに何を任せないかまで考える。

これが業務自動化を実運用へつなげる重要なポイントです。

支援内容③ Googleスプレッドシートを「リモコン」にする

システムの裏側に複雑な処理があっても、社員が日常的に操作する画面は分かりやすくあるべきです。

そこで、Googleスプレッドシートを作業状況の管理と操作の入口として活用する仕組みを提案しました。

AIやGASが自動更新する項目、人が判断して入力する項目、双方で共有する項目を分かりやすく整理。

通知と組み合わせることで、担当者が次に何をすればよいのかを把握できるようにしました。

支援内容④ AI人材の選任と実践的な育成

AIを導入しても、運用を担う人がいなければ改善は続きません。

そのため、社内の業務をよく理解し、改善に意欲のある担当者を中心に、AIを使う経験を積んでいただくことを重視しました。

定例ミーティングでは、実際の画面や成果物を確認しながら使い方を共有。担当者自身がAIへ改善指示を出し、仕組みを発展させる取り組みにつながりました。

必要なのは、最初から高度なエンジニアリング知識を持つ人だけではありません。業務を理解し、改善したいことを言葉にできる人材を見つけ、育てることです。

支援内容⑤ プロジェクトマスターとアカウントの引き継ぎ

AI活用を属人化させないため、プロジェクト全体の情報を整理し、マニュアル、管理資料、プロンプトの変更履歴へアクセスできるナビゲーションを整備しました。

プロンプトは実務での確認を通じて改訂を重ね、どのような変更を加えたのかを追えるようにしました。

加えて、支援者側のアカウントが終了した後も成果物を利用できるよう、所有権とアクセス権限の整理を実施しました。

支援の成果と今後

今回の取り組みでは、定型処理や通知の仕組みの動作を確認し、AIによる原稿・素材作成と人による確認を組み合わせた運用基盤を整えました。

また、担当者がAIの使い方を理解し、仕組みを自ら改善していくための資料や環境を整備しました。

すべての業務を完全自動化したわけではありません。重要な判断は人が担うことを前提としています。

今回の成果は、自動化の仕組みを構築したことに加え、企業自身がAIを活用し、改善を続けられる土台をつくったことにあります。

AI導入を、持続的な業務改善につなげたい企業様へ

いざなうでは、生成AIの選定・導入にとどまらず、業務設計、自動化、AI人材育成、運用ルール、内製化に向けた引き継ぎまでを総合的に支援しています。

まずは自社の業務を整理するところから、お気軽にご相談ください。

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